その日も毎朝恒例の行事から始まりまた。
菊之助の強烈な鳴き声と、力丸の執拗なガリガリで起こされます。
朝ごはんの催促。否応無しの要請。
エレンディル!突っ込め!とばかりに騒いで起こすのはご勘弁願いたいところですが。
そんなこんなでお食事準備して、ニャンズも平常どおりのお召しあがり。
力丸は食欲旺盛ガツガツと、菊之助は不真面目に途中退席。
あぁ、しょうがないな、と後程またお上がりになると一旦棚の中へ。
5時30分、普段通り再び布団にくるまり二度寝。
いつもと変わらぬ朝。いつもと変わらぬ日常。
うつらうつらの同居人の脳裏に届くかすかな異音。
あきらかに普段耳にしない異界から呻くようなその響き。
プゥ~…プゥ~…
体を起こすのは不穏ななにかが、
昨日の疲れか、体が思うように動かない。
か、金縛りだ、ニ、ニラ子供だ!いやラップ現象だ!
微かにまぶたを開け周りを見渡す。
緊張に体をもぞもぞと動かすと足元に何かが。
力丸だ!
猫は動物、人間よりは第六感が強いはず。
超常的な異常があればきっと同居人を助けてくれるはず。
プゥ~…プゥ~…
同居人の期待をよそに続く禍々しき怪奇なラップ現象
勇気を振り絞り力丸に視線向けると、
プゥ~…プゥ~…
足元に乗っかり高いびきの力丸をそっと残して、
リビングで寝ることにいたしました。
寝ても覚めても力丸にはやられております。
いびきをかいて熟睡するネコ、警戒心の欠片もございませんことで。
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