模範的な下僕と云えども反撃の狼煙をあげることもございます。
激闘!人間VS猫異種格闘技戦!同居人的にはそんなつもりでなく、お猫様の健やかな生活を気遣っての手練手管を繰り出す事がどうもマンチカン達はお気に召さないそうなのです。
汚れた御体を洗ったり、まき散らされた抜け毛の掃除機かけであったり、御戯れられると痛いので爪切りさせていただいたり。
一切合切ご不満なご様子でございます。
ブラッシングもその一つ。
よそ様の寛容な猫さんにおかれましては良きに計らえとブラッシングをお許しになるケースも散見しますが、
わがアジトのマンチカン達はすこぶるお気に入りらないようなのです。
短毛力丸はそれほど気にかけなくてもよいかな、なんて油断しておりますと、一回り体が毛でもっさとふくれてみえる始末です。
ましてや菊之助はセミロングやや短め、そりゃ気にかけて毎日べたべた手ぐししちぁおりますが、追い付くわけがございません。
休日、マンチカン達の動き散漫な頃合いを見計らってブラッシング襲撃を試みるわけです。
アクティブな時はブラシを手に持っただけでピコーンと警戒態勢にはいり、近寄ると磁石の同極がごとく反発していきますので、タイミングを見計らいます。
ゆったりくつろがれている時分に忍び寄り凶行に及びます。出だしは身を委ねているのですが、状況を飲み込むと巻返しにかかります。シャッと身をひるがえし手の届かない場所へ一目散。
追撃を試みますと容易につかまらない場所へ潜伏します。しかしそこは猫。隠れてないのにそのつもりの逃走先でのマンチカン菊之助です。
おまぬけなお姿かわいくはありますが、いいかげんブラッシングぐらい快くさせていただきたく存じます。
個人差もございますので慣れてくれるか分かりませんが、日夜格闘をつづけておるさがアジトでございます。
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