週末の喧騒を背に、うら寂しい路地裏を抜けて疲れた身を休めるべく戻ったアジトで出迎えるご主人様、であるマンチカン達。
おっ、やっと帰ってきやがった、目をキラッキラさせて窓の隙間からお出迎え。
毎日に刀折れ矢尽き気味ではございますが猫折れ尽くして命の洗濯、ありがたやありがたやでございます。
–菊之助と力丸の窓からの送り迎え–
–通常は開けておりませんが–
以前お住まいのアパートは、ちょうど外出帰宅の際に通る道からお部屋の窓がまるみえ。道路に面しておりましたので、そこからマンチカン菊之助よく頭を出しておりました。同居人通るたび窓から菊之助が監視作業しておるお姿が、たいそう微笑ましくかわいらしく。
現在のアジトに移りまして、道路から眺めること適わなくなりましたものの、お家から出た時の通路に面した3か所の窓がございます。防犯用の網入りガラスのため開けないとニャンズを見ることはできません。
ただ同居人のどちらかが在宅しておる時は少し開けていることがありまして、そんな時分は隙間から覗いてお出迎えしてくれます。
–菊之助のお出迎え–
–力丸もお出迎えしてくれます–
ただ今戻ってまいりましたよ、菊之助さん、力丸さん疲労困憊わたくしをいやしてくださいな。なんて語りかけながら玄関を開けるとさきほど覗いていたお部屋から、すっ飛んでお出迎えしてくれます。
猫と生活する喜びここに極まれり。
感涙に咽び彼らを抱きしめようと詰め寄ると「いやそれは勘弁」するりとキッチンへ逃げ込み色めき立つお二方。
おやつの催促かい!…腹が減っていただけのご様子。
いつもと変わらず老骨に鞭打つあはれ同居人でございます。
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